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2006年5月13日 (土)

一草

雨の週末。少し遅く起きて、普段には出来ない庶務などをこなす。             電話が鳴る・・仕事の連絡。以前から係わっているプロジェクトに関する依頼。

色々な企業からの課題解決に携わることで、自分自身や自社のあるべき姿を考える機会が最近増えてきたようだ。どうあるべきか?何をすべきか?どうなりたいのか?

そんな時は、人の話に耳を傾ける。そして独り考える。動く。前に、前に・・・。

しかし、当然独り迷うことも多い。悩むことはない。考えているから、原因や先の道は見つかるのだが、何が最善なのか?迷うのだ。全部を試していくほど時間も無い。難しい。

『種田山頭火』を知っていますか?Photo

彼は四十四歳(1925年)のとき、自己をとりまく全てのものを捨てて放浪の旅に出ます。そして、行く先々で詠んだ俳句は、どれも季語や575あるといわれる定型に囚われず、自由律俳句として、その生き方と同じようにありのままの彼を映し出しているのです。

そんな彼の俳句が好きです、生き方にも共鳴する部分があります。

行乞流転の旅をしながら、自分の業を感じ、そして本当の自由を求めて詠み続けた彼の俳句。時に力強く、時に哀しく、時に温かく、時に儚い。囚われるもの無く、表現されるその句には、人間の人間であるが故の苦悩を感じることが多いのです。自然の中で詠み出された俳句には、彼自身の生きることの意味への問いかけが魂として宿っているように思います。

「大正十五年四月、解くすべもない惑いを背負うて、行乞流転の旅に出た」                 分け入っても分け入っても青い山Photo_2

旅の一句はここから始まります。これからの旅を象徴するかのような一句です。

山頭火は無類の酒好き。なんたって、寺に連行され、出家する原因になったのは「酔っ払って、路面電車を停めた」から・・・・。そして、同じくらいに<水>が好きだったそうです。

へうへうとして水を味ふ

夏も終わりに近づき、旅の空に清水を豪快に口にする山頭火が思い浮かびます。

第四句集『雑草風景』の中の句は、自然の中にいる、人間としての山頭火が感じられます。人恋しかったり、独りを楽しんだり。

ころり寝ころべば青空

草のそよげば何となく人を待つ

これは山頭火が其中庵(独り住んだ庵)で詠んだ句を集めた句集です。

その後、この庵を出た山頭火は旅を続け、1939年から愛媛県松山の一草庵に移り住み、そして翌年10月11日未明に亡くなります。(コロリ往生といわれてます)享年57歳。まさに<死に場所>を見つける旅だったのかも知れません。

同じ荻原井泉水の門下、尾崎放哉。彼も自由律俳句の代表とされますが、       享年42歳。早すぎる死でした。

今の俺と同年代で亡くなっている尾崎放哉。そして山頭火。人はそれぞれに、  自分の人生を見つめ、毎日をもがきながら生きているものなのかも知れません。

結果、笑顔で生き、笑顔で去れるような、そんな生涯でありたいのです。

そのためには前に前に・・・です。

最後に二句・・

まっすぐな道で さびしい

(自嘲)うしろすがたの しぐれていくか

果てない何かを感じながら、ただただ前に向かうことだけで対峙する・・そんな彼の意識が伝わってきます。何が見つけられるのか?その先に何があるのか?行ってみなきゃ解らない。その過程は、ただ独り。行ってみますか、行けるとこまで。

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コメント

前が見えないで、先に進むのはかなり勇気が要りますよね。

ほとんど、前が見えるときはない。
でも、進まないと、先も見えない。ジレンマ。

山頭火といえば、ラーメン屋を思い出しました。(笑)
2回くらいしか行った事ないですけど・・・。
最近、うまいラーメン食べてないな。

ちなみに、背景が変わりましたね。
タイガー!タイガー!じれったいがー!

投稿: 釣りチキ。 | 2006年5月14日 (日) 00時07分

確かにラーメン屋だ。「山頭火」は。
御徒町にもあるので、今度行きましょう!w

毎日が未来への一歩です。
その一歩が無ければ、何にも始まりません。

お互いビジネスにプライベートに、
全力投球でいきませう。

投稿: 下町ダンディ | 2006年5月14日 (日) 00時14分

わああ(><)
ご無沙汰しております!
ビックリです(^。^;)
コメントありがとうございます!
お元気?ですよね。。。。。
ぜひぜひ一献お願いします!
これから豆にチェックさせて頂きますよ~!笑。

投稿: 想い出侍 | 2006年5月14日 (日) 01時20分

想い出侍、本当に久しぶり!
イギリスでは色々あったようで。
ひと回り大きくなった君(人間としても、体積としても)
に逢えることを楽しみにしている。

東京でも岩手でもどっちでもOKだ。

投稿: 下町ダンディ | 2006年5月14日 (日) 01時28分

行ってみましょう!行けるところまで。

後ろに進めば道はある。
しかし、驚きも喜びも悲しみも楽しさも経験したもの。

前に進めば道はこれからできるもの。
いいことばかりではないがそれもまた面白いところ。
苦やし、悲しみ、憎しみなどいやなことがない人生なんてつまらない。
それがあるから楽しいことが本当に楽しいと感じるのです!

よし、行きましょう!行けるところまで。楽しみだ!

投稿: つきジーサン。 | 2006年5月15日 (月) 13時54分

おう!行ってみませう。

山頭火の句をふたつ・・・

「この旅、果てもない旅のつくつくぼうし」
「何を求める風の中ゆく」

投稿: 下町ダンディ | 2006年5月15日 (月) 15時14分

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